早いもので東京ラーメンショーも10周年。この間、全国各地から関東への出店、あるいは関東のお店が、各地方のラーメンを出してきた。が、こういうイベントでは、やっぱり関東以外からの出店が楽しみである。当然、今回も関東以外の店に絞った。なおかつ、地元食材にこだわった店は多かったが、出来たラーメンの見た目が満艦飾だったものはパスした。
そにどり
伊勢海老醤油ラーメン
スープを啜る。プンとエビが香った後、幕が開く。錦爽どりや天然杉桶仕込み醤油などの食材が全員集合し、味の協奏曲が始まった。啜る間もエビの香りが鼻腔を通過していく。
細麺はしっとりしなやかな食感。これが出来ていないラーメンが意外と多い気がする。そこから放たれる旨味やスープとの相性の良さに、頬張り過ぎない様、早く食べ過ぎない様、自制する程だった。
具はチャーシュー、さっくり柔らかな食感、少しだけ甘めだが好感が持てた太メンマ、青ネギ。
店のことを全く知らなかったので後で調べてみたところ、三重県四日市にあり、2017年7月20日オープン。地元産の魚介出汁をメインに使ったラーメンを出しており、最近、土日のみ整理券制での営業になったとあり、人気が伺い知れた。通常のラーメンをベースに、伊勢海老をあしらったといったところだろうか。視覚にも訴える出し方か、嗅覚、触覚、味覚に全てを込めるか。個性的なラーメンが一斉に揃うのが、イベントの面白さである。
追記
後日、ラーメンショー会場で店主が登場した動画を見つけた。それによると、スープは鶏の他煮干しを使用。伊勢海老はタレに使用。麺は、修業先だったせたが屋の物を使用したとのこと。
十郎兵衛
初めてスマホで店名を入力しようとしたところ、まず「じゅうろう」「とうろう」とも予測変換では出て来ず、「十」と「郎」で分割入力。続いて「兵衛」では「はちべえ」と入力したところ、「八兵衛」とすぐに予測変換候補に上がった。八兵衛の功績はこんなところにも現れていた。本当は、「じゅろべえ」と読むようだ。
比内地鶏極太中華そば
スープを啜ると、秋田比内地鶏がせり上がる様に出てきた。大河の様な、穏やかだが揺るがない味である。醤油タレは、鶏の味を引き立てる役に徹していた。
極太自家製麺は、ややぼそっとしていたが、粘り強く旨味の出方も強い。こんな主張の強い麺をスープは平気な顔で受け止めていた。
具は、チャーシュー、ガイドの写真と違っており、まるで細切りのタクアンかと勘違いしそうになった細メンマ、白ネギ、海苔。
こちらも後で調べたところ、昨年提供したものをブラッシュアップさせたもので、ラーメンショーに合わせて本店でも期間限定で提供。一方、店で通常出しているラーメンは、全く違った味との事。たとえ東京ラーメンショーに出店しなくとも、期間限定で提供した方がよいと思った。
最後は投票券を自分で食べた2軒の投票箱に入れ、会場を後にした。
東京ラーメンショー第一幕
2018年10月30日まで