豚骨命の主にラーメンの話

ラーメンブログです。 所在地、営業日時、定休日、メニュー名、価格は、訪問時のものです。

2018年10月

早いもので東京ラーメンショーも10周年。この間、全国各地から関東への出店、あるいは関東のお店が、各地方のラーメンを出してきた。が、こういうイベントでは、やっぱり関東以外からの出店が楽しみである。当然、今回も関東以外の店に絞った。なおかつ、地元食材にこだわった店は多かったが、出来たラーメンの見た目が満艦飾だったものはパスした。

そにどり
伊勢海老醤油ラーメン
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スープを啜る。プンとエビが香った後、幕が開く。錦爽どりや天然杉桶仕込み醤油などの食材が全員集合し、味の協奏曲が始まった。啜る間もエビの香りが鼻腔を通過していく。

細麺はしっとりしなやかな食感。これが出来ていないラーメンが意外と多い気がする。そこから放たれる旨味やスープとの相性の良さに、頬張り過ぎない様、早く食べ過ぎない様、自制する程だった。


具はチャーシュー、さっくり柔らかな食感、少しだけ甘めだが好感が持てた太メンマ、青ネギ。

店のことを全く知らなかったので後で調べてみたところ、三重県四日市にあり、2017年7月20日オープン。地元産の魚介出汁をメインに使ったラーメンを出しており、最近、土日のみ整理券制での営業になったとあり、人気が伺い知れた。通常のラーメンをベースに、伊勢海老をあしらったといったところだろうか。視覚にも訴える出し方か、嗅覚、触覚、味覚に全てを込めるか。個性的なラーメンが一斉に揃うのが、イベントの面白さである。

追記
後日、ラーメンショー会場で店主が登場した動画を見つけた。それによると、スープは鶏の他煮干しを使用。伊勢海老はタレに使用。麺は、修業先だったせたが屋の物を使用したとのこと。

十郎兵衛
初めてスマホで店名を入力しようとしたところ、まず「じゅうろう」「とうろう」とも予測変換では出て来ず、「十」と「郎」で分割入力。続いて「兵衛」では「はちべえ」と入力したところ、「八兵衛」とすぐに予測変換候補に上がった。八兵衛の功績はこんなところにも現れていた。本当は、「じゅろべえ」と読むようだ。

比内地鶏極太中華そば
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スープを啜ると、秋田比内地鶏がせり上がる様に出てきた。大河の様な、穏やかだが揺るがない味である。醤油タレは、鶏の味を引き立てる役に徹していた。

極太自家製麺は、ややぼそっとしていたが、粘り強く旨味の出方も強い。こんな主張の強い麺をスープは平気な顔で受け止めていた。

具は、チャーシュー、ガイドの写真と違っており、まるで細切りのタクアンかと勘違いしそうになった細メンマ、白ネギ、海苔。

こちらも後で調べたところ、昨年提供したものをブラッシュアップさせたもので、ラーメンショーに合わせて本店でも期間限定で提供。一方、店で通常出しているラーメンは、全く違った味との事。たとえ東京ラーメンショーに出店しなくとも、期間限定で提供した方がよいと思った。

最後は投票券を自分で食べた2軒の投票箱に入れ、会場を後にした。

東京ラーメンショー第一幕
2018年10月30日まで

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ぜろやを出て南へ。やがて、「九州ラーメン」と書かれた幟に、とんこつラーメン幸福軒の置き看板が見えてきた。こちらも、ぜろや同様、長く気になっていた店である。

幸福ラーメン(700円)の食券を購入。

カウンター上には、コショウ、ニンニク、紅ショウガ。残念ながら辛子高菜は無く、高菜ラーメン又は高菜ご飯を頼む事になる。

スープは切れ味鋭く、臭みがない。また、脂で濃度が強調されておらず好印象。そう言えば、蘊蓄には新鮮な豚と鶏骨を17時間煮込んだとあった。必ずしも豚骨にこだわる事はないのだなと思った。

コリコリの食感の麺とキクラゲ。しっかりと噛み締め、それぞれの味をこれでもかと引き出す。炙りチャーシューは、ボロ布の様なそれが乗るクラシカルな博多豚骨ラーメン店と異にする。

本格派の九州ラーメン。再訪したいが、千葉駅周辺のみならず、県内で行きたい店が多数あり、機会を作る事が大変である。

千葉県千葉市中央区中央3-13-15
営業時間
平日
11:30〜14:30
17:30〜20:30
11:30〜14:30
定休日 日・祝

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長くラーメン雑誌等で名前を目にしていたが、訪問には高いハードルである日曜祝日の定休日。何とか機会を作り、ようやく訪問出来た。

醤油豚骨らーめん(690円)の食券を購入。

ニンニク、豆板醤、すりゴマ、ラーメンのタレと、豚骨ラーメン店らしい調味料。

スープは乳化が強いがクドさは感じられない。九州豚骨とは醤油が違い、やや家系に傾きながらも、鶏が使われていないのか、これとも違う。

太平打麺はもちもち感があり、味も良い。加水低めで小麦粉の旨味重視ものに行かなかった事に好感を持てた。

具は、チャーシュー、メンマ、白ネギ、海苔。

東京、博多/長浜、二郎系、家系、そのいずれとも違う路線の意外と貴重な豚骨ラーメン。後で調べると、県内で複数店舗展開しており、本店以外は年中無休で営業している。これなら気が向いた時に訪問出来そうだ。

千葉県千葉市中央区富士見町1-8-5
11:30~4:00
定休日 日・祝

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前回訪問からさほど間をあけずに訪問。

和しお(850円)を注文。

豚骨ベースのダシが先導し、塩の穏やかなキレで味を締める、いかにも塩味らしいスープ。

中太角ストレート麺は、ぷっつりと噛み切れ、程々の旨味を出す。かん水も感じられ、これまた中華麺らしいもの。只、スープにこの太さという事だけが意外だった。

具は、分厚いチャーシュー、メンマ、ワカメ、白ネギ。

と、ここまで書いて前回記事を見返したところ、同じメニューを頼み、前回よりスープの印象が良くなり、逆に麺の印象が少し下がった。間を開けすに来たということは、この位の味が再訪しやすいのかなと思った。

東京都豊島区東池袋3-23-10
営業時間
11:30〜21:30
定休日  日・祝

hayashida


一幸舎の後にできた店。開店前日にツイッターへ写真を上げたきりで、そう言えば開いたよなと思い出し訪問。

中に入ると、うなぎの寝床の様な店内でカウンター席のみという造りは変わらない。白地に木目調のカウンターや店員の調理服から、何だか日本料理店の雰囲気だった。

醤油らぁ麺(850円)の食券を購入。

鴨と大山地鶏の丸鶏を使ったと謳うスープは、その名に恥じぬ味を醸し出す。いつまでも味わっていたいという気持ちを断ち切る様に、醤油が味を締める。

細麺はぼそっとした食感から小麦粉の旨味が立ち上り、スープ同様キレ味良く、味覚から去った。

具は、肩ロースと鶏胸肉のチャーシュー、穂先メンマ、白ネギ。

ここ数年頓に増えてきた気がする、洗練されたラーメンの一つ。この周辺で多い豚骨ラーメン店と、果たして渡り合えるだろうか。

東京都豊島区東池袋1-40-10
営業時間
11:00~22:00
定休日 不明

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