つけ麺(800円)を注文。メニューにある蘊蓄には、「昆布と鰹の水だしからませ+比内地鶏スープ」とあり、更につけ麺には食べ方指南まであった。
濃厚な昆布と鰹の水だし(火を入れない)に浸された細やや平打ち麺は、まるで冷やしラーメンの様な見た目。箸で掴み、最初はこれにつけて食べてほしいという、塩が入る小皿へとゆっくり下ろす。鰹は序盤にチラと姿を見せただけで、後は昆布の濃厚な旨味に取って代わった。昆布は特有のぬめりも出しており、このつけ麺の大きな特徴となっていた。日本蕎麦並みに長い麺を、箸を滑らさない様、慎重に塩やつけ汁へ浸す。ぬめりのおかげで喉越しは良好。旨味やぬめりに強い存在感の昆布の中から、辛うじて小麦の旨味をすくい取った。
熱々のつけ汁は、謳い文句通り比内地鶏の旨味が全開だったが、思わぬ刺客が醤油と油。ここでも昆布が醤油や油の末脚を封じ込めようとしており、結果はクビ差位だった。
具は、蘊蓄がないと脂身かと紛う、イベリコ豚チャーシュー、白ネギ、穂先メンマ。
最後は、麺が入っていた丼内に残るダシを、つけ汁に入れてスープ割り。ここで昆布鰹連合が味覚をジャック。
高級食材をこれでもかと押し出した味に、凄みすら感じた。インパクトを与える味は今時らしい。
神奈川県足柄下郡湯河原町土肥2-12-14
営業時間
11:00~15:00
定休日 月
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