
前回訪問した時は、開店して間もなかった為か適度な客入りだった。しかし、今年発売のラーメン本に数多く掲載され、きっと他の媒体も同じだろうと思って訪問したら行列が出来ていた。案の定、扉にはテレビや雑誌で取り上げられましたという貼り紙が。勿論、列の後につきしばし待つ。
麻婆麺(1000円)+麺大盛(100円)の食券を購入。
「「伊吹いりこ」がなくっちゃぁ、始まらない」というキャプションのポスターが店内に貼られるほど、スープの肝となっているいりこ。今回、これが使われた鶏煮干しスープは、麻婆とのダブルスである。初めこそ麻婆特有のとろみと肉味噌のコクが強かったが、徐々にスープが存在感を増し、見事な麻婆スープとなった。
その麻婆スープは強いとろみ、スープと相まった甘さとコク、一歩下がったところに常識的な唐辛子の辛さと山椒シビレがある。レンゲをすくうたびに、その位置を保ったまま、それぞれの味が次々と味覚を通過していった。
大盛りに見合った量と、とろとろ麻婆スープによって、箸で持ち上げるとズシッと重みを感じる麺。固めの茹で加減、パツっとした食感、力強い旨味。麻婆の良き相棒となっていた。
スープの海に流氷の様に浮かぶ豆腐は、つるんとあっという間に口内に吸い込まれた。スープから時折顔をだす椎茸とキクラゲは、さしずめ鯨かシャチの様だった。
大盛りに相応しい量の丼は、あっという間に空になった。前回から楽しみにしていた、中華スープとしての煮干しスープは、ポスターの謳い文句通りの個性を発揮していた。また、麻婆豆腐が辛さやシビレ競争に走らなかったことも好感が持てた。次回の訪問が楽しみになったが、行列店になってしまわないか懸念している。
東京都荒川区荒川7-39-3
営業時間
11:00~15:00
17:30~22:30
定休日 火
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