横浜にあった時は、雑誌やネットでよく名前を目にしていた。訪問せずにいたら、いつのまにか埼玉へ移転したとネットにあり、ならばと機会を作って訪問。
平屋建ての店舗は、カウンターと座敷がある郊外らしい造り。女性店主が1人で営業していた。
塩らーめん(600円)を注文。
スープを啜る。鶏油が味覚を誘い、出汁の旨味へと繋がってゆく。鶏、干物、昆布辺りだろうか。塩角なんてものはない。
中華鍋で茹でられ、平ザルで掬われ丼へ入れられる細多加水麺は、喉越し良好で意外と伸びにくい。これがスープと見事な絡みを魅せる。
そんなスープと麺の味は、じわぁっとゆっくりと出始め、最高点に達した後は、始めよりやや早く去る。まるで蛍が放つ光の様であった。
具の脂身と肉のバランスが取れたチャーシュー、歯応え良く甘い味付けのメンマ、箸休めとなっていたホウレン草、冷涼感ある細切りネギ。どれもラーメンの具らしい大きさや分量で、役割分担がはっきりとしていた味付け。
確かなラーメンの味、店主の穏やかな接客、ラーメン店では珍しい、食後のコーヒーサービス。居心地のいいひと時を過ごせた。
埼玉県深谷市岡2769
営業日時
土・日・月
11:30〜スープ切れまで